足枷外れた話

アキコです。

もう先月のことなんだが、これは記しておくべき、憶えておくべきことだから、今更だが綴っておく。

 

先月で、ついに借金がゼロになった。

18年。長かった。

 

もう後悔先に立たずなんだから、あれがあって今があると思えば良いのだが、

20年前の私は、ホント心底アホだったと思う。

 

最初はクレジットカードのキャッシングから始まって、それが返せなくなってモ◯⚪︎◯から融資した。2001年だ。最終的には多分、200万まで行ったと思う。

最初の頃はU銀行のATMで返済してた。でも数ヶ月目、返済日が1日過ぎただけで、督促の電話がかかってきた。あれが何だかゾッとしたのを憶えている。あの時改めて、いくらCMやってる銀行系だと言っても、金融は金融なんだと思い知らされて、それからは毎月きちんと同じ日に返済して(最初の頃は確か10日だったかな)、それから電話は18年で一度も来たことがない。

でも稼ぎの少ない東京での一人暮らしだったから、毎月殆ど元金返済にしかならず、さらにバカなことに06年か07年頃に、ピアノを買うためにさらに8万借りた。そのピアノも殆ど弾かずに結局¥5,000で売った。

クレジットカードでリボ払いで使って返済できずに毎月遅延、家賃も滞納。お父さんが作ってくれた20万の定期預金をマイナスにし、戻してもらってはすぐに全部マイナスにし。生命保険の貸付金にも全額手を出し、返済できずに毎年利息だけ返済…。

ホント、地獄だったわ。お金ない、お金ない。これからどうしよう…毎日そんなことばっかり考えてた。その頃の某モの返済シミュレーションでは完済は50代後半で、それを見てさらに落ち込んで。

結婚すれば生活も楽になるじゃない、なんて軽く言う人もいたけど、結局男も借金抱えた女となんか結婚したくないわけで。それが一番大きかったのかな…。

最後まで借金してたことは家族に言わなかったけど、気付いてて言わなかっただけなんだろう。あれだけ金遣いが荒ければ、気付かない訳はない。

だから、これこそ結果論だけど、どうしてもっと早く帰って来る決断をしなかったんだろう。家族は当然、自分でもそう思ってる。

確かに、都会暮らしは楽しかった。自由だった。友達もたくさんできた。あの時上京しなければ、今の自分がいなかったのは確か。特に茅ヶ崎なんて、一生シングルでも孤独死してもいいからずっといたいぐらい、いいとこだった。だから、この歳までズルズル引きずっちゃったんだろう。

色んな理由つけて、17年と2ヶ月ぶりにとうとうUターンしてきた訳だけど、真の理由は、もう借金返済が限界だったから。ホントそんだけ。

完済したら、また茅ヶ崎に戻る気マンマンだったから。相方に出会うまではね。

お父さんに車を買ってもらったから、車代の返済が3万、生活費が2万で月5万の支出。これまでの家賃とほぼ同額で、それ以上に食費と光熱費がかからなかったのがやっぱり大きかった。田舎に来て出かける機会も減ったから、無駄な支出も少なくて、まずギリで返済に月3万当てられた。それまで元金返済しかできずに、15年間まったく減ってなかった額が、少しずつ減っていった。少しずつ4万、5万と返せる月もでき、返済額が増えれば金利も下がるから、ホント冷凍庫に入ってた氷が常温解凍されてくみたいに、あれよあれよと減っていった。

だけど去年の夏、こんな時に歯のトラブル。差し歯交換で20万かかることに。借金返済に必死で貯金がないから、またお父さんにアタマ下げて…1年の返済計画をたてた。

だけどやはり去年の夏、思いがけない事が。あれだけ逃げ回っていた生命保険の更新をついに断念したところ、前の担当が極悪すぎたことがわかり、とてもいいプランを考えてくれて更新。そしたらなんと、貸付金がゼロになった。まずここでひとつ、長年の足枷が外れた。

そしてもっと思いがけないのは、去年暮れのお父さんの突然の急死だ。いきなり、車と歯の借金がゼロになった。真新しい足枷が途端に外れた。

そして今年6月1日、残りの額3万6千円強を支払って、ついに一番長く額の大きかった借金の返済を終えた。Uターンしてちょうど3年。一番大きい足枷が、ついに外れた。

要するに、3年で返せるはずの借金に18年もかけていたというわけで、それこそ過払金なんて幾ら払ったことやら…。請求なんかしないけどね。ほぼ全額弁護士に持ってかれるから。

ほんとにこれで終わってるんだろうなって半信半疑だったけど、某モから「返済が終了した方へ」って限度額変更のSMSが来て、ああホントに終わったんだなって思った。随分あっさりだなと思ったけど、住所変更の届けは出してないしメアドもブロックしてるから、連絡の手段がこれしかないんだろうなと。でも、不思議と電話は全然ないのね。携帯番号は22年前からまったく変わってないのに。

あとは、ずっとマイナス状態の、お父さんが作った定期預金も、今月中に解約してしまう予定。悪いねお父さん。

ちと小さい足枷だけど、これでぜーんぶ、外れるよ。晴れて自由の身だよ。

家族でも知らない(と言うか、私からは言ってない)私の借金を、うちの相方は知っている。付き合うことになって、一番最初に話したからだ。というか、今まで付き合って来た人には、いつも一番最初に借金のことは話してた。隠し事は嫌だから。だから、何だかんだでそれも一因だったのだろう。

ただ今までの人とうちの相方と違ったのは、「2019年の7月頃には完済する」と、明確な返済計画も伝えたことと、既に私に返済能力があったことだ。

そしてちゃんと、有言実行したよ。真っ先に報告した。「あ、そ」で終わったけど。笑

今、世間を賑わせているのは「老後2千万」問題。今からでも間に合うように、これからは貯金だ。給料少ないけど、今後相方とつましくてもささやかな老後を送れれば、それに越したことはない。

でも老後のことは、今考えなくてもいいや。まずは、相方との今後が先だから。

貯金がやっと7桁になった、令和初の初夏の夜でございました。